東京慈恵会医科大学外科学講座 血管外科原 正幸 / 大木 隆生 1、はじめに 2006年、我が国で初めての腹部ステントグラフトの薬事承認を得た。その後2008年に初めての胸部ステントグラフトが薬事承認を得た。それから十数 […]
京都府立医科大学小児医療センター 小児心臓血管外科山岸正明 はじめに ファロー四徴症は、①心室中隔欠損(VSD)、②大動脈騎乗、③右室流出路狭窄、④右室肥大を伴う疾患である。右室流出路狭窄には肺動脈弁狭窄、弁下狭窄、弁上 […]
富山大学 第1外科芳村直樹 病型分類と病態 総肺静脈還流異常(Total Anomalous Pulmonary Venous Connection:TAPVC)とは、本来左心房に直接還流すべき肺静脈がすべて右心系に還流 […]
富山大学 第1外科芳村直樹 小児開心術の成績が著しく向上し、複雑な心疾患に対する心内修復術が安全に行われるようになった今日においても種々の姑息手術の重要性は変わらない。むしろ代表的な姑息手術である体肺動脈短絡手術と肺動脈 […]
総合病院国保旭中央病院 外科古屋隆俊 はじめに 腹部大動脈瘤(abdominal aortic aneurysm:AAA)は血管外科で扱うメジャーな疾患であるが、近年血管内治療の進化によりEVAR(endovascula […]
浜松医科大学 外科学第一講座 教授椎谷 紀彦 1.定義・分類・成因 胸腹部大動脈瘤とは、胸部から腹部にまたがる部分(解剖学的には横隔膜の大動脈裂孔を通過する部分)を含む大動脈が拡張した状態である。同部位が拡張せず、胸部と […]
藤田医科大学 心臓血管外科高木 靖 自己弁温存大動脈基部置換術 大動脈弁輪拡張症(AAE)や大動脈解離などにより大動脈基部が拡大する病変に対しては,1968年にBentallらが報告した人工弁付き人工血管(composi […]
神戸大学大学院医学研究科外科学講座 心臓血管外科岡田健次 はじめに 感染性心内膜炎(IE)は元来感染症であり適切な薬物治療がその第一選択であるが,集学的治療をハートチームで進めてゆくべき疾患である.本邦におけるサーベイラ […]
大阪市立大学大学院医学研究科 心臓血管外科学柴田利彦 はじめに 僧帽弁閉鎖不全に対する手術は弁形成術が推奨されている。 弁形成を行うに当たって術前の心エコー(経胸壁および経食道)で僧帽弁の解剖学的異常を正しく判断すること […]
秋田大学心臓血管外科山本浩史 開心術では大動脈遮断に起因する心筋虚血再灌流傷害を最小限にとどめる安定的な心停止を得る必要があり、「心筋保護(myocardial protection)」という概念が発達してきた。ここでは […]
千葉大学大学院医学研究院心臓血管外科学松宮護郎 1.はじめに 重症心不全における補助循環の適応を検討するうえで、そのステージ分類であるINTERMACS (IM)分類(表1)が広く用いられている。心原性ショック状態である […]
東京大学心臓外科小野 稔 1.心臓移植のはじまり 1967年12月3日に南アフリカのChristiaan Barnardが世界での第1例目を行って以来、心臓移植は既存の治療法では救命が困難な重症の心不全の外科治療として世 […]
大阪大学医学部附属病院移植医療部副部長 福嶌教偉 1.序 心臓移植手術には、①自分の心臓を取り除いて提供者(ドナー)の心臓を植え込む手術(同所性心臓移植術)、②自分の心臓を残したままで、ドナーの心臓を右胸腔内に循環補助の […]
横浜市立大学医学部外科治療学教授 益田宗孝 定義 両大血管右室起始症とは大動脈と肺動脈の両大血管の半分以上が右室から出ている心奇形である。心室中隔欠損を伴っており、大血管関係は正常関係のものと大血管転位型に大別されるが、 […]
京都府立医科大学附属小児疾患研究施設小児心臓血管外科山岸正明 ファロー四徴症において、刺激伝導系は中隔縁柱後脚に厚く覆われて心室中隔欠損孔(perimembraous outlet typeあるいはmuscular ou […]
榊原記念病院 心臓血管外科高橋幸宏 心室中隔欠損(VSD)の閉鎖は、単独VSDだけでなく、Fallot四徴症やRastelli手術、房室中隔欠損症、Jatene手術、総動脈幹症などにおいても基本的かつ重要な手技である。従 […]
東京女子医科大学心臓血管外科冨澤康子 心臓や大血管の手術では、心臓を止めて手術をすることが多いが、その間、体循環、肺循環およびガス交換を代行する装置が人工心肺装置であり、究極の生命維持装置である。代行を体外で行うことから […]