心臓血管外科に関する様々な手術手技の教育を基本的目的とする。
原則として、医師・看護師・技師などの医療従事者とする。一般市民やマスコミは当然除外されるが、企業などの医療関係者は、主催者の判断で参加を認めてもよい。なお、ライブ手術では参加者を登録制にして、主催者が把握・管理することが望ましい。
実施施設の倫理委員会では、このライブ手術ガイドラインの内容を理解して、それに沿ったライブ企画であることを確認した上で承認すること。そして、そのようにして承認したという内容を明記した議事録を提出することが望ましい。
なお、それぞれのライブ手術企画について、倫理委員会での議論は必要と考える。たとえ、毎年行う同じ内容のライブ企画であっても、毎回、倫理委員会での承認が必要である。
当該患者のプライバシーが決して侵されることがないように、個人情報は厳密に管理する必要があり、映像配信技術にも充分な配慮が求められる。
前述したとおり、合併症や死亡率の高い手術は避けるべきである。また、時間的に余裕を持ったスケジュールのライブ企画とすることが必須である。
普段通りの手術をライブで行うためには、術者が所属している施設で行うことが強く推奨される。
術者とは別に適切なコーディネーターを手術室内に置くこと。討論者や視聴者から術者への質問は、状況によっては、コーディネーターがその内容をまとめて適切なタイミングで行うなどの工夫をして、円滑なライブ手術となるようにする。会場の司会者は術者の集中力を損なう質問やコメントを控えさせ、進行状況を判断して質問、コメントの可否とタイミングを決定する。
届出責任者は、ライブ手術実施責任者もしくは実施施設の責任者(院長)とする。
届出先は日本心臓血管外科学会医療安全管理委員会(委員長宛)とする。
期限はライブ手術実施予定日の2週間前までに提出することとする。
必要書類は以下の通りとする。
なお、届出を受けた医療安全管理委員会は、ライブ手術実施を許認可する立場ではなく、許認可に関する責任は各施設にある。
届出先は実施前と同じとする。
期限はライブ手術後1~2か月を目途とする。
必要書類は以下の通りとする。
ただし、もしも術中に事故が生じた場合や術後経過に問題があった場合は、できるだけ速やかに詳細を検討して報告すること。なお、重大な合併症や死亡事故などが発生した場合は、外部組織からの評価を受ける体制での院内の医療事故調査委員会を設置し、公正性と透明性を確保しなければならない。
2014年6月12日 制定
特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会
特定非営利活動法人日本胸部外科学会
特定非営利活動法人日本血管外科学会
委員長 | 宮本裕治 | (兵庫医科大学) | |
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委員 | 日本心臓血管外科学会 理事長 | 上田裕一 | (奈良県総合医療センター) |
委員 | 日本胸部外科学会 理事長 | 坂田隆造 | (京都大学) |
委員 | 日本血管外科学会 理事長 | 宮田哲郎 | (国際医療福祉大学) |
委員 | 安達秀雄 | (自治医科大学附属さいたま医療センター) | |
委員 | 江石清行 | (長崎大学) | |
委員 | 椎谷紀彦 | (浜松医科大学) | |
委員 | 田代 忠 | (福岡大学) | |
委員 | 西田 博 | (東京女子医科大学) | |
委員 | 橋本和弘 | (東京慈恵会医科大学) | |
外部委員 | 前村 聡 | (日本経済新聞社) | |
外部委員 | 加藤良夫 | (栄法律事務所) | |
外部委員 | 山口育子 | (ささえあい医療人権センターコムル) |