2018年度第4回関東甲信越支部BLC報告
2018/9/1(土)に行いました U40関東甲信越支部のBLC(Basic Lecture Course)の開催報告をさせていただきます。
関東甲信越支部としては、これまで第1・2回目は東京大学附属病院、第3回目は長野県の佐久総合医療センター、今回第4回は初めてとなる横浜市立大学附属病院のシミュレーションセンターで開催しました。
開催に際しての申込は大変盛況で、定員40人は比較的早い段階で集まりました。参加者の分布は東京・神奈川を中心に関東首都圏近郊の先生が多かったですが、長野や新潟、栃木・群馬・茨城の北関東からも万遍なく参加して頂けました。学年としては卒後 6-10年目の先生方が多かった印象ですが、研修医の先生や40歳近い先生方も多く参加していただいたのが以前の開催とは少し異なりました。
まず、開催の辞を横浜市立大学心臓血管外科教授の益田宗孝先生にしていただきBLCは始まりました。U40運営理事の弘前大学附属病院福田幾夫先生からは激励のメッセージビデオも届き、上映させていただきました。
午前中は座学セクションを行いました。関東甲信越支部ではテーマで「術後管理」を取り上げました。欧米ではすでに取り入れられている心臓手術後の心肺蘇生法であるCALS(Cardiac Surgery Advanced Life Support)について学び、術後死亡・合併症を少しでも減らせることを目標としました。同じくU40関西支部の兵庫県立尼崎総合医療センター心臓血管外科の植野剛先生に講師をしていただき、まずCALSに関しての歴史・概念などを学び、その後グループに分かれて3例の症例検討をCALSに基づいて行いました。事前に参加者の方から術後急変した症例を集めていただきその中からピックアップした症例でディスカッションを行いましたので、とてもリアルに明日から使える知識として学ぶことができたと思います。
お昼には横浜ならではの崎陽軒シュウマイ弁当を食べながら、午後のwet labの講師の先生方にご挨拶を頂きました。講師の先生方は、埼玉医科大学国際医療センター鈴木孝明教授、横浜市立大学附属病院益田宗孝教授、自治医科大学附属さいたま医療センター山口敦司教授、千葉大学附属病院松宮護郎教授、聖マリアンナ医科大学附属病院宮入剛教授、藤沢市民病院磯田晋先生、神奈川県立循環器呼吸器病センター柳浩正先生、横浜市大附属病院一般外科前澤幸男先生、またU40関東甲信越支部の幹事 OB である聖マリアンナ医科大学附属病院千葉清先生、練馬光が丘病院岡村誉先生、千葉県循環器病センター椛沢政司先生、座学講師を務めていただいた兵庫県立尼崎総合医療センター植野剛先生、U40東京支部より東京医療センター山田敏之先生に参加していただきました。昼食後には全体の集合写真を撮りました。朝は小雨が降っていましたが幸い晴れ間がのぞき、図書館前のモニュメントで撮影することができました。
午後にはwet labを行いました。今回当支部としては、参加者の満足度を高めるために手技の前立ちは参加者同士で行わずに、必ず講師・U40幹部で行うこととしました。また、すぐに手技に入るのではなく講師の先生方に 15 分程度 pit fall やコツなどをミニレクチャーしていただき、その後手技を行うという方法でwet labを行いました。講師の先生方の中には自作のハンドアウトを配布してくださる方もいて参加者からは大変好評でした。
手技内容としましては、人工心肺カニュレーション、大動脈血管吻合(Y グラフト)、大動脈弁及び僧房弁置換・弁形成、冠動脈バイパス、またMICS入門と題しまして消化器外科の内視鏡外科実施認定医の指導の下、内視鏡手技練習キットを用いて内視鏡手術の基本操作 (縫合・結紮)を行いました。
そして、昨年に引き続きALC(Advanced Lecture Course)として冠動脈バイパスのコンテストを行いました。事前に希望者にエントリーしていただき、大勢の講師陣に見られながら行うバイパス吻合は緊張感に溢れていました。
各講師の方々から講評をいただき、閉会の辞は埼玉医科大学国際医療センター鈴木孝明教授にしていただきBLCは終了となりました。
BLC終了後は、横浜市立大学からすぐの海の公園に移動し懇親会として30名ほどでBBQを行いました。雷予報ではありましたが晴れ間がのぞき雨に降られることもなくBBQを楽しむことができました。同世代の先生方の交流がすすみ、貴重な出会いの場とすることができました。
以上駄文ではありますが、活動報告とさせていただきます。
文責:横浜市立大学附属病院 心臓血管外科 澁谷泰介