レポート

2017年度第3回北海道支部BLC報告

 7月1日土曜日、札幌市教育文化会館にて日本心臓血管外科学会U-40北海道支部BLCを開催しました。 参加者は23名で、今回のBLC参加をきっかけに7名の心臓血管外科学会への新規入会がありました。
 午前中は座学セクション、昼食時にBasic Skill trainingとしてのNeedle workを行い、午後に実技セクションを行いました。
 座学セクションでは札幌医科大学 循環器・腎臓・代謝内分泌内科講座 准教授 橋本暁佳先生に心筋バイアビリティの術前評価についてのご講演をいただき、続いて手稲渓仁会病院 循環器内科部長 湯田 聡先生に心エコーによる左室拡張能・右室機能評価についてご講演いただきました。どちらの先生も非常にわかりやすい講演内容で、明日からの診療に非常に役立つ事を教えて頂くことができました。その後、術前心筋バイアビリティを考慮した手術についてのグループディスカッションを行いました。
 昼食時のNeedle workは大阪市立大学の安水先生にお越しいただき、ポイを使用した運針トレーニングの実践方法を教えて頂き、実際にポイに糸かけを行いました。ポイは非常に裂けやすく、針を離すと針が簡単に抜けてしまうので、針を把持する位置や針の角度を厳密に考えなければならず、非常に有効なトレーニング法であると感じました。ベテランの講師の先生が実際に行っている姿も見られましたが、各テーブルから難しい!面白い!と様々な声が上がっておりました。
 午後の実技セクションでは、大動脈弁置換術とBEATやOPCABシミュレータによる冠動脈末梢側吻合、人工心肺カニュレーションシミュレータを用いた大動脈、大静脈カニュレーショントレーニングを行いました。また、冠動脈吻合の上位3名を選出する方法として、北海道支部では同時に3名の術者の吻合状況を3台のモニターで実況するコンペティション方式を採用しました。講師の先生にご評価いただきながら行う、コンペティションは本戦さながらの熱気に満ちており、非常に盛り上がりました。

 BLC後の懇親会にも多くの方に参加していただき、さらに交流を深めることが出来ました。 お忙しい中にも関わらず、ご参加いただきました参加者および講師の皆様や協賛企業の皆様など多くの協力の下で今回の北海道支部BLCが成功したと考えています。ご協力いただきました皆様、誠にありがとうございました。

札幌医科大学 循環器・腎臓・代謝内分泌内科 准教授 橋本暁佳先生による心筋バイアビリティ評価の講義
札幌医科大学 循環器・腎臓・代謝内分泌内科 准教授 橋本暁佳先生による心筋バイアビリティ評価の講義
手稲渓仁会病院 循環器内科部長 湯田 聡先生による左室拡張能・右室機能評価の講義
手稲渓仁会病院 循環器内科部長 湯田 聡先生による左室拡張能・右室機能評価の講義
みなさん真剣な表情で聴講しておりました。
みなさん真剣な表情で聴講しておりました。
グループディスカッションの症例提示(演者:砂川市立病院 橋口)
グループディスカッションの症例提示(演者:砂川市立病院 橋口)
講師の先生方もポイへの運針を真剣に行っておりました。(左:手稲渓仁会病院 伊庭先生、 右:札幌医科大学 川原田先生)
講師の先生方もポイへの運針を真剣に行っておりました。
(左:手稲渓仁会病院 伊庭先生、 右:札幌医科大学 川原田先生)
ウェットラボセクション(AVR)
ウェットラボセクション(AVR)
ドライラボセクション(OPCABシミュレータ)
ドライラボセクション(OPCABシミュレータ)
ドライラボセクション(BEAT)
ドライラボセクション(BEAT)
ドライラボセクション(カニュレーションシミュレータ) 左:徳島大学 北川先生
ドライラボセクション(カニュレーションシミュレータ) 左:徳島大学 北川先生
集合写真:たくさんの方にお集まりいただきありがとうございました。
集合写真:たくさんの方にお集まりいただきありがとうございました。

文責:U-40北海道支部幹事 砂川市立病院 心臓血管外科 橋口 仁喜