令和2年4月 21日
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
理事長 横山 斉
特定非営利活動法人 日本血管外科学会
理事長 古森 公浩
特定非営利活動法人 日本胸部外科学会
理事長 澤 芳樹
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
理事長 千田 雅之
新型コロナウイルスの感染が拡大する現状に対し、多くの病院では延期可能な手術の延期等の対応を行い、感染対策用個人防護具確保ならびに医療従事者の保護等を行っています。しかしながら、胸部外科分野には心臓血管外科手術、肺癌手術、食道癌手術など患者生命予後に関わる重症疾患が少なからずあり、かつ、大動脈解離、大動脈瘤破裂、不安定狭心症、重症心原性ショック、重症下肢虚血など緊急性が高い疾患に迅速に対応しなければなりません。そのために、無症候の新型コロナウイルス保有者に対する手術やその他の診療に伴い、医療者や他の患者への感染拡大が起こり、感染症治療のみならず、通常医療までが未曽有の崩壊に陥ることを強く懸念しています。
日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会、日本呼吸器外科学会、及び日本血管外科学会は、新型コロナウイルス感染症水際対策の観点から、手術や検査入院を必要する全患者に対するPCR検査の保険適用(または公費負担)およびPCR検査に必要な個人防護具と試薬の確保を強く要望いたします。